太陽表面の現象再現に成功,25年間の凍結から復活した南極線虫-本日のサイエンティフィックニュース

本日のサイエンティフィックニュースはサイエンスポータルから2本立てで提供いたします。

 

2012年9月11日「太陽表面の現象再現に成功」 サイエンスポータル編集ニュース 科学技術 全て伝えます サイエンスポータル / SciencePortal

http://scienceportal.jp/news/daily/1209/1209111.html

 

太陽表面で起きているガスの噴出や磁場の揺れなどの類似現象を地上の実験装置で再現することに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の西塚直 人研究員と東京大学大学院新領域創成科学研究科の小野靖教授らのチームが世界で初めて成功した。ダイナミックな太陽活動の様子や謎とされる「コロナ加熱」 などの解明につながるものと期待される。

太陽(半径約70万キロメートル〈km〉)の温度は、熱源となる中心核では1,500万℃もあるが、表面では6,000℃に下がり、表面上空の「彩層」 (厚さ約2,000 km)を過ぎた外側のコロナでは100万℃以上に高まるといった逆転現象がみられる。この「コロナ加熱」の問題は長年の太陽研究の課題とされているが、6 年間に及ぶ太陽観測衛星「ひので」の観測により、彩層での活動現象が重要な役割を果たしていることが分かってきた。

研究チームは、東京大学にあるプラズマ実験装置「TS-4球状トーラス実験装置」を使い、彩層での活動現象の再現に取り組んだ。その結果、陽子と電子から なるプラズマのガスの温度を1万℃から3万℃に急速に加熱したり、ガスを時速2万kmの速さで噴き出す小爆発(彩層ジェット)の様子、加熱に伴って発生し た磁場の激しい“揺れ”などの現象を観測することができた。

実際の彩層ジェットの速さは時速10万-70万kmもあるなど、太陽で起きている現象とは桁違いの結果だが、「コロナ加熱」の加熱源とも考えられている磁場の揺れを直接発生することができたことは、貴重な結果だという。

研究成果は米国の専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル(The Astrophysical Journal)」(10日、オンライン版)に掲載された。

 

2012年9月10日「25年間の凍結から復活した南極線虫」 サイエンスポータル編集ニュース 科学技術 全て伝えます サイエンスポータル / SciencePortal

http://scienceportal.jp/news/daily/1209/1209101.html

南極にすむ線虫は凍結・乾燥に耐えて、25年以上も生き延びる。温度を上げたり、水を加えるだけで元通りに生き返るが、その際に、ゆっくり凍らせたり、 ゆっくり乾燥させた方が生存率が高まることが、情報・システム研究機構(ROIS)新領域融合研究センターの鹿児島浩特任研究員や国立遺伝学研究所・生物 遺伝資源情報研究室の小原雄治教授、国立極地研究所の神田啓史特任教授などの研究チームが明らかにした。

線虫は土壌にいる体長1ミリメートルほどの細長い糸状の生物。研究チームは、1983年10月に南極の昭和基地周辺で採取され、そのまま25年6カ月間、 零下20℃の温度で凍結保存されていたコケ類のサンプル中から見つけ、よみがえらせることに成功した。生き返った線虫(Plectus murrayi)は、水と寒天だけの極めて貧栄養の培地に生きる南極由来の細菌をエサに増やすことができ、逆に、栄養の多い培地では死んでしまったとい う。

こうして数を増やした線虫を使い実験した結果、零下5℃で凍結・保存し、再び温度を上げて回復させた場合の生存率は約85%、零下20℃では約25%、零 下80℃では20%強だった。零下5℃で凍結後、零下20℃で保存した場合は生存率約55%、零下5℃で凍結後、零下80℃で保存した場合の生存率は 20%弱と、ゆっくり凍結の方が生存率は高かった。また、相対湿度98%でゆっくり乾燥させてから、加水し回復させた場合の生存率は75%近くだったが、 相対湿度76.6%でやや早く乾燥させた場合の生存率は50%ほどに低下した。除湿剤のシリカゲルで相対湿度0%の条件をつくり、急速に乾燥させた場合の 生存率は0%に近かった。

研究チームはさらに、線虫の持つ凍結耐性、乾燥耐性の遺伝子解析などにも取り組んでいる。研究成果は「CryoLetters」(Volume 33, No 4 July/August 2012)に発表した。

 

Scientific-Global.net から:極限環境下での生命活動はクマムシ同様力強さを感じます。人間もこれくらい強いと良いですが。

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